2021.11.08
(更新日:2023年5月9日)
今回はカツミと並ぶHOゲージマニアック界の二大巨頭である『エンドウ』について詳しく解説を致します!
目次
1945年設立の株式会社エンドウは、東京都昭島市に本社を置く鉄道模型メーカーであり、主に16番ゲージ日本型の金属製車両模型を製造しているメーカーです。かつては「遠藤商店」の名称で「TER (Tokyo Endo Rail)」の略号を使用していました。
「カツミ (KTM)」 との関係が深い会社であり、かつては「TER製造・KTM発売」という形態で市場流通していたのですが、現在ではそれぞれ独自に展開されています。
また、かつてはアメリカ向けとしてHOゲージが、日本国内向けとしてNゲージ・ナローゲージなどが製造されていたのですが、現在は16番ゲージ日本型が主力で製造されています。
2014年3月、「康栄コーポレーション」が全株式を取得してグループ企業となり、前代表は取締役会長になりました。
エンドウでは、車両以外にも線路・制御機器・アクセサリーなども製造しています。鉄道模型以外では、日産の下請け工場をしていた時期もあります。
エンドウには、以下のような特徴があります。
エンドウの鉄道模型は、通信販売でも購入することができます。
エンドウの販売店はこちら
東京の立川市(モデルプラザ・エンドウ立川)
大阪の中央区(モデルプラザ・エンドウ大阪)
にそれぞれ1店舗ありますが、それ以外の地域にお住まいの方ではなかなか足を運ぶことが難しいと感じるでしょう。
また、エンドウは「公式オンラインショップ」を開設しており、ここでエンドウの各種鉄道模型を購入することが可能です。
販売店に足を運ぶことが難しい方でも、オンラインショップであれば全国どこからでもエンドウの鉄道模型を購入できるため、手軽にエンドウの鉄道模型が購入できます。
エンドウの鉄道模型は、「16番ゲージ日本型車両」が主力商品となっています。
金属製の車両製品は完成品バージョンとキットバージョンがあり、車両キット用商品として動力装置やパーツ類も分売されています。
車体は真鍮製でプレス成型により作られており、床下機器や屋上機器などはホワイトメタル製で製造されています。
ただし、内装などに一部プラスチック製部品が使用されることもあるので注意が必要です。
なお、完成品はヘッドライト・室内灯が点灯するものが多いため、リアルな見栄えを好む鉄道模型愛好家にとって魅力の1つでもあります。
エンドウの主力商品は16番ゲージですが、かつては「Nゲージ」を製造していた時期もありました。
1970年代後半~1980年代中盤にかけて、プレス成型技術を生かした真鍮製Nゲージ製品シリーズを展開していたのです。
また、ダイカストを多用した動力ユニットを、1986年頃まで「グリーンマックス」に対してOEM供給していた実績もあります。
現在はNゲージ製造からは撤退しており、前述の通り主力商品は16番ゲージ日本型車両となっています。
Nゲージへの参入が決まった当初、エンドウの製造は鉄道模型ではなく「線路」からの参入でした。
自社規格プレス成型による組み立て式線路を製造していたのですが、徐々にプラスチック製組み立て式線路へとシフトチェンジしてきた経歴があります。
エンドウが多くのファンを惹きつけている理由は、以下の3つが考えられます。
エンドウの鉄道模型は「真鍮製」の製品があり、リアルな質感と造形を楽しむことができます。
職人が一両ずつ手間暇かけて製造してるため基本的に少量生産となり、値段もやや高めに設定されていますが、金属製のボディは精巧な作りとなっており、金属ならではの質感を余すところなく満喫することができます。
中にはプラスチック製の商品もあり、こちらは真鍮製に比べると比較的買いやすい価格に設定されています。
エンドウの鉄道模型は、カスタマイズ性が高いのも魅力です。
Nゲージよりも大型の16番ゲージは、サイズの大きさゆえにオリジナルの改造を施しやすく、技術と道具があれば自分だけの一両を完成させることができます。
また、各種アクセサリー類も一通り販売されているため、ジオラマを完成させて自分だけのオリジナルな鉄道模型の見栄えを楽しむことが可能です。
エンドウの鉄道模型は、その完成度の高さゆえに資産価値も高い点が魅力です。
JR九州「ななつ星 in 九州」機関車付き8輌セット 1,314,500円(税込)
もともと比較的高額で販売されているエンドウ製の鉄道模型は、買取価格もそれなりに期待できます。
また、少量生産の傾向があるゆえに人気の高い車種も多く、マニアには高値で引き取ってもらえる車種も少なくありません。
もし、自宅の押し入れにエンドウの鉄道模型を見つけることができたら、興味がなければ新しい持ち主に出会ってもらう選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?
中古品買取においても、オリジナルの塗装がされた改造モデルが多数で回っているようです。