2019.12.22
(更新日:2021年9月7日)
鉄道模型は、その名のとおり、鉄道の模型です。基本の仕組みとしては、線路を組み立てて路線を作り、その線路に車輛を走らせるということを楽しむものです。
1、鉄道模型は外部から集電しモータで走ります。
鉄道模型はプラモデルのように、単に車両を作り、展示するというだけではありません。やはり作成した車輛で路線の上を走るという点にあります。
鉄道なのですから、レールありきですし、その上を走ってこそ鉄道ということになります。鉄道模型においては、鉄道、つまり鉄の道であるということが本質であるのではないでしょうか。
ある意味では、レールの上を走る車輛はおまけのヴィジュアルのようなものなのかもしれません。走行させるためには、様々な仕組みが必要となるのですが、まずは動力が必要になります。
そのためには機関車部分にモーターを仕込み、電力で走行させるということになります。 鉄道模型では電車だけでなく、汽車もあるのですが、さすがに汽車の動力を再現することはできませんから、内部的には全て電車となってしまいます。
また、パンタグラフを使用し、電線から電力を得るというのも大変ですから、レールを通じて電力を供給するという形になります。大きなスケールのものでは、機関車自体に電池等を仕込むということも可能です。
ですが、小さなスケールとなると、外部電源となります。 また、路線の分岐等にも電力を供給し、リモート操作で切り替えも可能となります。
複数の車輛を走らせる場合など、コンピューターで制御するものもあります。 これだけの仕組みにすると、少し大掛かりで費用のかかるシステムとなります。
2、完成品になるまでの流れ。
鉄道模型の製造工程の仕組みはメーカーによって多少異なる点はあるのですが、基本的には同じと考えてよいと思います。これはあるメーカーの製造工程ですが、まず、製品のコンセプト、対象となる年齢や価格、またその提供方法についてです。
続いて、製品のレイアウトの決定になります。これはどんなジオラマにするかといったプランを考える工程です。コンセプトから考えたジオラマの大きさ、その大きさの中で作ることのできるレイアウトを考えるのです。
この時点ではまだラフなイメージとなります。そのラフ画ももとにして、より具体的な絵にするのです。これが完成予想図となる基本設計図となります。
その基本設計図をもとにして、最終設計図が作成されます。ここで、使用する素材を決定します。ここで、線路の配線や建物などを考慮し、費用を計算しスタッフ間で確認をするのです。
それをもとにして、試作品が作られます。その試作品をスタッフが点検します。走行や点灯の試験ということになります。最後に梱包の状態までを確認すれば、製品の完成となるのです。
ここでやっと受注が可能な状態になります。 後は受注した順番に発送を行うということになります。これが、鉄道模型のメーカーの工程ということになります。
もちろん、出荷前にはしっかりと検品作業も行われます。実際の製造に関しては、ある程度の数をまとめて生産するということになります。
3、機能を使った楽しみ方
その楽しみ方の方法としては、いくつかあり、まず車輛を実物さながらに精密に作るというものがあります。これは、車輛そのものに拘った楽しみ方になります。
また、路線を走らせるという楽しみ方では、現実に存在する、もしくは過去に存在していた路線を周辺の風景も込みでジオラマとして制作する楽しみ方もあります。
電車の先頭にCCDカメラ等を取り付ければ、まるで、現実の路線を走っているかのような映像も楽しむこともできるのです。
他にも、様々な路線を組み合わせて、鉄道のシステムをミニチュアで作り上げるといった楽しみ方もあるのです。 このように、鉄道模型の楽しみからは、単に路線を組み立て上げるというだけでなく、自分の趣味に合わせて様々な楽しみ方ができるのです。
また、鉄道模型には、日本で流行しているNゲージを始め、海外で流行しているHOゲージ、といったような様々な規格のものがあります。この違いは、縮尺の違いやレール幅の違いとなります。
ですから、異なるゲージの車輛を同じレール上で走らせるというのは基本的にはできません。通電がレールからとなっているため、車輛の車輪の幅をレールに合わせる必要があります。