2023.07.23
(更新日:2023年7月21日)
鉄道模型のバラストとは、線路周辺の地表を再現するために使用される、砂や岩などの微粒子から作られた素材です。
このバラストを、鉄道のレールの間や線路の周囲の地面に敷き詰めることで、より魅力的な風景を作り出すことができます。
しかし、使用方法を誤ると走行や通電などに大きな影響を及ぼす可能性があるため、正しく丁寧にバラストを使用することが大切です。
そこで本記事では、鉄道模型の風景をよりリアルに演出するために欠かせないバラストの撒き方をご紹介するとともに、バラストの選び方のポイントについてもお伝えしていきます。
目次
鉄道模型のリアルな風景を実現するためには、バラストの選び方が重要です。
この項目では、バラスト選びのポイントについてご紹介します。
鉄道模型はさまざまなスケールで作られており、それぞれのスケールに合ったサイズのバラストを選ぶ必要があります。
例えば、鉄道模型のバラストには、ミディアムバラストとファインバラストという異なる大きさのものがあります。
ミディアムバラストは、一般的に鉄道模型のバラストの中間サイズとされており、このサイズのバラストは、一般的にHOスケールやNスケールの鉄道模型に適しています。
一方、ファインバラストは、より小さなサイズのバラストです。模型の細部や線路のスケールに合わせてより細かな表現を追求する際に使用されるため、NスケールやZスケールの小型の鉄道模型に馴染みやすいと言えます。
このように鉄道模型のサイズによって適したバラストが違うため、バラストが大きすぎたり小さすぎたりすると、違和感が出てしまう可能性も。そのため、鉄道模型のスケールとバラストのサイズが合っているかどうかを、しっかりと確認するようにしましょう。
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バラストは実際の鉄道の風景を再現するのに使われるため、リアリティさを意識することも重要です。
その際、選んだバラストが実際の風景の砂利や小石に近いかどうか、特に色合いをしっかりと確認するのもポイントです。尚、よく使用されるバラストの色には、主に以下のようなものがあります。
またほかにも、既存のバラストを撒くだけでは物足りないと感じる場合は、エアブラシによるウェザリング塗装で鉄粉や草などを表現して、よりリアルなバラストを表現する方もいらっしゃいます。
実際の鉄道のバラストは、地域や時代によって異なる色合いを持つことがあります。
例えば、ヨーロッパの一部の地域では、灰色が一般的なバラストの色として使用されており、北米(アメリカ・カナダなど)では、石炭の影響を受け、黒い色合いが特徴的なバラストが広く使用されています。
またほかにも、日本では、石灰石や花崗岩をバラストとして使用することが一般的で、茶色や紺よりもさらに濃い藍色がその色合いに近いものとなります。
このように、特定の地域や時代を再現する場合は、その地域や時代の特徴に合った色のバラストを選ぶことが重要です。
次に、バラストの基本的な撒き方についてご紹介します。
鉄道模型のバラストの撒き方にはいくつかの方法がありますが、ここでは、基本的なバラストの撒き方についてご紹介します。
使用したいバラストが決まったら、さっそくバラストを撒いていきます。
バラストを撒く時は、小さなスプーンを使って、横方向にスーッと流すように捲くようにしましょう。100円ショップ等で販売されている、液体調味料入れのボトルを使うのもおすすめ。
また、鉄道模型のバラストの量は、実際の線路周辺の地形や環境を再現するために適切なバランスが求められます。
「下地が見えないようにしっかり撒こう」と意識しすぎると、多量のバラストを撒いてしまい、不自然に見えることも。そのためバラストを撒き終えた後は、バラストの量が適切かどうか、さまざまな角度からチェックを行うようにしましょう。
最後に、余分なバラストを取り除いたり、筆などを使って盛り方を整えてください。
バラストを撒いた後は、接着剤を使用して固定します。
一般的には、水で薄めた木工用の白い接着剤や、バラスト専用の接着剤が使用されます。
スポイトや筆などを使って、接着剤をバラストの上に均等に塗布し浸透させて、バラストが線路や下地にしっかりと接着するようにします。
その後、24時間ほど風通しの良い場所で乾かしましょう。このときに、バラストがうまく固定されていなかったり、不自然にバラストが少なかったりする部分などに対して、もう一度バラストを固着させて修正を行います。
接着剤が乾いた後、余分なバラストを取り除きます。
大きなジオラマの場合、ボードを持ってバラストを振り払うのは困難なため、掃除機で吸うと楽に除去できます。
また、線路上のバラストについては、ブラシやピンセットを使って丁寧に取り除くのがポイント。バラストが線路に乗ってしまうと、鉄道車両の走行に支障をきたす可能性があるため、注意深くチェックするようにしましょう。
バラストがしっかりと固定されたら、線路周辺の風景を整えるために仕上げを行います。
例えば、エアブラシを使い茶系色の塗料を線路周辺に吹き付けていき、汚れの色味や色合いを表現するウェザリング塗装を行うのも一つの方法です。
またほかにも、ウェザリング塗装でレール上の鉄粉や、路線周辺に生える草などを再現して、よりリアルな鉄道模型の世界を演出する方もいらっしゃいます。
この項目では、鉄道模型の世界をよりリアルにするためのコツやポイントをいくつか紹介します。
バラストを使用する際、「1色のバラストだけだと、何か物足りない…」と感じる方は少なくありません。
そういったときは、2色のバラストを混ぜ合わせて使用することで、より自然な風景を再現することができます。
例えば、灰色のバラストと茶色のバラストを混ぜることで、表面の陰影や凸凹としたバラストの質感がアップし、鉄道模型の風景がより魅力的になります。
バラストを一度撒いて固定したあと、その上にさらにバラストを重ねて設置する方法も効果的です。
例えば、山岳地帯では、より濃い色合いのバラストを斜面や山頂に重ねることで、よりリアルな山岳地形を表現することができます。
このように、バラストを重ねて色や質感を変えることで地形に奥行きを与え、鉄道模型の風景をより立体的に見せることができるようになります。
ジオラマのサイズが大きいほど、使用するバラストの量や施工する部分が増えて、時間や費用がかかりやすくなるため、大きさについてよく考慮する必要があります。
また、ジオラマのサイズが大きすぎて部屋から出せなくなってしまった場合は、解体して搬出したり部品取りになってしまう可能性も。そのため、最終的にジオラマの売却を考えている場合は、部屋から出せるサイズや分割できて運びやすいような設計を立てることをおすすめします。
もし、ご自宅に「大きなジオラマがあるけれど、部屋から出せなくて困っている…」といった場合は、解体する前に鉄道模型専門の業者に相談してみましょう。
高い専門知識を持ち合わせた業者へ相談をすることで、ジオラマの価値が適切に判定され、正しい価格で買い取ってもらうことができるでしょう。
今回は、バラストの撒き方や選び方のポイントなどについてお伝えしました。
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