2022.01.06
(更新日:2023年5月9日)
今回は、国内鉄道模型の二大巨頭である『トミックス』をご紹介させて頂きます。
鉄道模型業界でKATOと張り合うトミックスですが、どのような模型メーカーなのでしょうか?詳しく解説をさせて頂きます!
目次
トミックス(TOMIX)は、トミカやプラレールでお馴染みのトミー(現在のタカラトミー)によって1976年に作られました。
トミーは、1924年に創業された「富山玩具製作所」が元になっています。富山玩具製作所は、もともと西巣鴨に製作所を構えていましたが、規模拡大や事業拡大によって、向島、葛飾(現在の立石)などに移転し、名称も合資会社山洋工業株式会社、トミー工業株式会社へと改められました。
1959年頃からプラスチック汽車、レールセットの販売を行なっていましたが、この時代は、まだ米国のバックマン社から鉄道模型を輸入するなど国産の鉄道模型メーカーとは言い切れない面がありました。
バックマン社から提供されたスイッチャーは、日本風に塗装を直して販売されていた時代です。
ですが、鉄道模型ブランドとしてトミックスを創設して以降は、本格的にNゲージの国産メーカーとして開発、販売を行なっています。
鉄道模型システムの構築はドイツを手本とし、米国の輸入に頼る体制からの一新をはかりました。
創立から1年後の1977年からは、Nゲージのプラスチック製道床つき組み立て式レールシステム、制御機器とストラクチャーなどを販売。これは日本国内初となる快挙で、以降もNゲージ製品の国産化に邁進しました。
2001年にはトミーテックに事業譲渡されましたが、Nゲージ製品の充実化をはかるという姿勢は変わりなく、特殊な線路なども積極的に販売しています。
なお、HOゲージは車両のみ展開しています。
HOゲージのレールについてはこちら
で発売しております。
トミックスの特徴は、なんといってもNゲージ車両へのデフォルメでしょう。
新幹線の造形の美しさは他の追随を許しません。
HOゲージも車両のみは販売していますが、日本で初めてプラスチック製道床つき組み立て式レールシステムを発売したという自負に裏打ちされたNゲージ製品の充実ぶりは目を見張るものがあります。
トミックスはネクスト・ネオ(NECST-neo)というシステム機器を提供しています。
これは、音、光、動きといった臨場感を体感できるエフェクトを重視し、誰にでも取り組みやすい簡単な結線、操作、機能を追求したシステムで、トミックスの技術の具現化ともいえるものです。
例えば「CSホーム用サウンドユニット」を使えば駅やホームの臨場感を高めることができますし、TCSパワーユニットを使えばハンドル操作によってリアルな運転を楽しむこともできます。
車載カメラシステムを使って車窓からジオラマを楽しんだり、模型運転を自動化して遠景から走る車両たちを眺めたり。
鉄道模型は、「走らせる」、「眺める」、「(ジオラマを)作る」などさまざまな楽しみ方ができるホビーですが、トミックスのシステムは多様な楽しみ方をさらに広げてくれるといえるでしょう。
また、トミックスが開発した「ファイントラック」という線路システムはカーブにおけるカントを再現する事で見た目のリアルさ、そして扱いやすさを両立させており、ビギナーからコレクターまできっと満足できるはず。
レールレイアウトの自由度が高く、自分好みのレイアウトを追求できるのもトミックスの魅力であり特徴のひとつです。豊富な商品ラインナップで思う存分理想を追求できるのは、鉄道模型ファンとして嬉しい限りですね。
トミックスがファンを惹きつけ続ける理由のひとつは、豊富な商品展開ではないでしょうか。
トミックスが日本で初めてプラスチック製道床つき組み立て式レールシステムを発売してから、同社はNゲージの充実に尽力し続けています。
一方で歴史を重ねて玄人向けに偏り過ぎることはなく、購入したらすぐに走らせて遊べる「オールインワンセット」を販売するなど、鉄道模型をこれから楽しむ層に向けても門戸を開いています。
もちろん、トミックス独自開発の自由度が高い線路システム「ファイントラック」、好みの車両をセレクトしてプレイできる「マイプラン+車両セット」など、鉄道模型を長く愛するファンに向けた製品群も圧倒的なラインナップです。
トミックスの手がける「さよなら」シリーズは、鉄道模型ファンのみならず鉄道ファンにとっても嬉しいアイテムではないでしょうか。
「さよなら」シリーズとは、引退する車両の鉄道模型です。惜しまれつつも走行終了となる鉄道を模型としていつまでも手元に置ける、その醍醐味は鉄道を愛する人なら誰でも味わいたいと思うのでは?
「さよなら北斗星」セット、「さよならトワイライトエクスプレス」、「さよなら富士」、「さよならナハあかつき」、「さよならあさかぜ 瀬戸」など懐かしい車両に出会える珠玉のシリーズです。
販売や販売後のアフターフォローもきちんと対応しておりトミックスの自社サイトも見やすく充実しており、入門者向けのページから商品検索ページまで必要な情報が手に入れやすいよう整備されています。
多くの製品を扱うトミックスですが、たくさんの製品の情報が整理され、いつでもリサーチできるところ、これもコレクターや愛好家に愛されている理由のひとつといえるのではないでしょうか。