2024.08.24
(更新日:2024年8月21日)
硬券名刺は、硬券乗車券に名刺情報を印刷したものや、硬券風に作られた名刺のことです。今では見ることが少なくなった硬券の懐かしさとオリジナリティを兼ね備えたアイテムとして鉄道ファンやコレクターの間で注目を集めています。
この記事では、硬券名刺とは何か、購入方法や作り方のポイント、そして買取可能かどうかについて詳しく解説します。
まず、硬券について簡単にご説明します。
硬券とは、1872年9月12日に新橋から横浜間の鉄道が開通した際に、開業記念式典の入場券として使用された厚さ0.7mmのボール紙で作られた乗車券です。当時、最先端だったイギリスの鉄道システムと技術を日本に導入する際、硬券の用紙や印刷技術、印刷機械も一緒に伝えられたと言われています。
しかし、昭和50年代頃に遠距離の切符販売機能を持つ自動販売機である「印刷発行機」が全国の主要駅に導入されたことで硬券の必要性が薄れ、次第に主流ではなくなっていきました。
また、国鉄や私鉄の路線拡大に伴い、運賃の精算を迅速かつ正確に行うため、小さな駅や地方のローカル線にもPOS端末を搭載した自動発券機を導入。硬券の利用はさらに少なくなっていったとされています。
こうした歴史的背景を持つ硬券ですが、「硬券名刺」とは、この硬券の裏面に名刺を印刷したものを指します。鉄道会社ごとの独自の地紋やイラスト、サイズ感が、鉄道ファンやコレクターの間で人気を集めています。
硬券名刺は名刺としての機能だけでなく、実際に乗車券としても使用できるため、購入者にとっては実用的な名刺となり、鉄道会社にとっては乗車券の売上につながるという、双方にとって価値のあるアイテムとなっています。
また、乗車券の機能は付いていない、硬券の活版印刷やその紙を忠実に使用して作成した硬券風の名刺というものも製造されています。
次に、硬券名刺の購入方法についてご紹介します。
硬券名刺は、現在も硬券を使用している鉄道会社、例えば銚子電気鉄道などで購入することができます。また、硬券専用の活版印刷を行っている専門業者でも購入可能です。
特に、銚子電気鉄道などの鉄道会社が制作している硬券名刺は、名刺としての役割だけでなく、実際の乗車券としても機能しています。ただし、この硬券名刺は発行日から1年間が乗車券としての有効期間となっているため、使用する際にはその期間をしっかり確認しておくことが重要です。
また、乗車券の機能がついていない硬券名刺も、活版印刷の専門業者やオンラインショップで購入することができます。このタイプの硬券名刺は、オリジナルのデザインや地紋を選ぶことができるため、自分だけの名刺を作成することができます。
乗車券としての機能はありませんが、硬券ならではの風合いと手触りが楽しめるため、名刺交換の際に特別な印象を与えるアイテムとして人気があります。
次に、硬券名刺の作り方についてご説明します。
硬券は、厚手の紙(約0.7mmのボール紙)に、日付や乗車駅、降車駅などの情報が活版印刷で印字されて作られていました。硬券名刺も同様の方法で、硬券の裏面に活版印刷を施して作成します。
また、実際の硬券と同じ紙を使用して活版印刷を行うタイプの硬券名刺もあり、文字の凹みやカスレなど、独特の風合いを楽しむことができます。
硬券名刺は、硬券と同じく「A型券(縦30mm×横57.5mm)」「B型券(縦25mm×横57.5mm)」「C型券(縦60mm×横57.5mm)」「D型券(縦30mm×横88mm)」の4種類のサイズから選ぶことが可能です。
さらに、地紋やイラストをカスタマイズすることで、オリジナリティあふれる名刺を作成することができます。オンデマンド印刷とは異なる温かみのある風合いが特徴で、名刺交換の際には、相手に強い印象を与えることができるでしょう。
手元に硬券名刺がある場合、それが買取対象になるかどうか気になる方もいるでしょう。
基本的に、硬券名刺には高い買取価値は期待できません。なぜなら、硬券名刺は鉄道会社が企画やイベントの一環として製作したものであり、市場での希少性が低く、収集品としての価値が高くないからです。
また、廃線などに関連する硬券であっても、名刺として個人の名前や情報が印刷されている場合、市場での需要は低くなるため、高価買取は期待できないでしょう。
今回は硬券名刺やその購入方法・作り方についてご紹介してまいりました。
硬券は、鉄道会社ごとの独特なデザインや紙や印刷の風合いが多くの鉄道ファンやコレクターに人気である切符です。私、石川もその硬券ファンの一人でもあります。
硬券をお持ちの場合、その価値を知りたい場合、または買取をご希望される場合は、お気軽にご連絡いただければ、買取のご相談や保管のアドバイスなどをさせていただきます。
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