2021.12.15
(更新日:2022年2月16日)
鉄道本舗では鉄道模型・鉄道部品を月間2000点以上を買取り・販売をおこなう実績があります。
奈良県に買取りの営業所は無く鉄道買取りに精通した買取専門担当者が全国に出張買取りへ伺うサービスもおこなっております。
奈良県ではディアゴスティーニ製のC62などの出張買取りを対応させて頂いた経験があります。隣の大阪府にもアクセスが良く、同日中に大阪府や奈良県にて出張買取りをおこなう言うケースも実施しております。
目次
JR奈良線の全身は奈良鉄道という私鉄でした。
今から120年ほど前の明治29年に京都〜奈良間での営業を開始。しかしそのあと同38年には関西鉄道に譲渡され、その関西鉄道も鉄道国有法により同40年に国有化。
こうして同路線は国鉄奈良線となりました。昭和3年には奈良電気鉄道が京都〜奈良間の運行を開始。
奈良電気鉄道は、現在の近畿日本鉄道京都線にあたる鉄道路線を建設した鉄道会社として知られています。やがて利便性に劣る国鉄奈良線は、次第に営業成績が低下していきました。
同59年にはようやく電化が完了。同62年、国鉄の分割民営化後はアーバンネットワークとして地元自治体と協力して複線化や駅施設の改良といった積極的なテコ入れを行い、今日に至っています。
こういった背景もあり、奈良県ではJRより近鉄がよく利用されています。奈良県民にとって、電車とは近鉄を指すとの声が聞こえることも。
県外にあまり出たことがないお年寄りの方の中には、JRに乗った経験がないという方もいらっしゃるかもしれません。奈良県において、近鉄の路線長はJRの約2倍。そもそも私鉄の方がJRより長いという時点で、全国の都道府県の中でもかなり珍しい特徴を持っています。
実はJRの線路が沖縄に次いで少ない県でもあります。
そもそも沖縄には地上を走る鉄道が一切存在しないので、それを考えるとやはり特殊な県なのではないでしょうか。
さらに奈良県にはJRの特急列車が1本も走っていません。こちらも沖縄県を除けば全国でも奈良県のみの特徴となります。何となくJR側の諦めムードを感じなくもないです。
前述の通り、かつてはさまざまな鉄道会社があったのですが、そのほとんどが近鉄とJRに吸収されました。そして1984年には私鉄含む電化率100%を全国で初めて達成した都道府県となりました。
今でも留置線や貨物線を含めて全ての鉄道線が電化されているのは奈良県だけだそうです。しかし県の南半分には鉄道すら通っていません。鉄道密度の低さでは北海道に匹敵するレベルです。
なぜなら奈良県における可住地面積の8割が北部であること。県全体でも人が住める土地が3割しかないといった理由が挙げられます。そのため奈良県では奈良市をはじめ、北端の奈良盆地に人口が集中しているのです。
奈良県の南部は山岳地帯が多く、地盤の問題もありなかなか鉄道の敷設には至っていません。逆に北部だけで見れば地方都市として、全国トップクラスの鉄道密度となっています。
ちなみに八木〜新宮間には日本一の距離を走る昼間路線バスがあります。全長約170km、6時間半のバスの旅となります。南部は険しい紀伊山地が横たわる鉄道不毛の地ではありますが、こういった背景があったからこそ十津川村など秘境が守られたのかもしれませんね。
将来的には奈良県にリニアが通る計画もあります。名阪間を最短距離で結べる上、奈良の地価が京都に比べて安いというのが決め手なようです。