2022.02.09
(更新日:2022年2月16日)
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目次
愛知県に関する鉄道の買取実績
愛知県の鉄道と言えば、「名鉄」(めいてつ)という愛称で親しまれている「名古屋鉄道」の名前が挙がります。
現在の日本においては、近畿日本鉄道、東武鉄道についで、3番目に長距離の大鉄道。
年間の乗降者数は、およそ3億9000万人にものぼります。
また、6路線を敷く「名古屋市営地下鉄」も愛知県民の足として一日平均135万人に利用されている主要な鉄道のひとつです。
ここでは、「名古屋鉄道」と「名古屋市営地下鉄」の歴史と車両の特徴についてみていきましょう。
愛知県の鉄道の歴史において、最も古いとされる電気鉄道「名古屋鉄道」の起源は、1894年(明治27年)にまで遡ります。
また、「名古屋市営地下鉄」は、戦後復興事業の一環として、愛知県民に切望され建設されたという歴史があるのです。
愛知県は、日本全国の中でも、比較的早い時期から鉄道が整備され始めていました。
その代表的な鉄道が、1886年(明治19年)に開通した「武豊線」です。
「武豊線」は、設敷が開始されていた「東海道線」の建設資材を輸送する目的で作られた鉄道で、武豊港から熱田駅までを繋いでいました。
その後、1889年(明治22年)7月、新橋から神戸を結ぶ東海道線が開通。
これにより、名古屋が商業を中心とした大都市へ発展する要素が強まり、当時の愛知県都知事「時任為基」(ときとうためもと)は、愛知県の中心都市「名古屋」に大規模な電気鉄道の建設を切望。
この時、時任為基の要請を受けて協力したのが、時の経営者であった「大澤善助」(おおさわぜんすけ)です。
「京都電燈会社」、「京都電気鉄道」の経営者として成功していた大澤善助は、巨大な京都資本を愛知県の電気鉄道事業に持ち込みました。
「名古屋鉄道」は、1894年(明治27年)6月25日に設立を許可された「愛知馬車鉄道」が前身とされています。
これには、先に京都で電気鉄道事業を成功させていた大澤善助のノウハウが大いに活かされたのです。
1896年(明治29年)6月19日、電気鉄道敷設の許可を得て、社名を「愛知馬車鉄道」から「名古屋電気鉄道」へと変更。
工事の遅れなどもありましたが、1898年(明治31年)5月6日に「笹島」から「県庁前」までの開通に成功したのです。
「名古屋市営地下鉄」の正式名称は「名古屋高速鉄道」2021年(令和3年)現在では、6路線が走る地下鉄であり、名古屋市交通局が運営しています。
1936年(昭和11年)、名古屋市の人口が100万人に増加したことをうけ、市営地下鉄の建設が発表されました。
この当時、7路線52kmを建設する計画でした。
翌年1936年(昭和12年)、「名古屋駅」が笹島から現在の土地に移転。
更に1年後の1938年(昭和13年)には、旧名古屋駅の跡地に「関急名古屋駅」(現在の近鉄名古屋駅)が建設されたのです。
これが名古屋市として初めての地下を通る鉄道の開業とされています。
しかしその後は、「日露戦争」、「第二次世界大戦」の影響を受け、また、財政難なども重なったことで、工事着工もままならない状況となったのです。
そして、終戦後1950年、戦後復興を目指し、将来的に名古屋市の人口が200万人規模になることを想定した大都市計画が決定
このことで、地下鉄建設も再開され、1957年(昭和32年)11月15日、「名古屋」から「栄町」(現在の栄)の2.4kmを結ぶ市営地下鉄1号線が開業。
当時は、名古屋市内の1世帯に1枚ずつ乗車券が配られました。その後、建設は順調に進み、2021年現在では、6路線87駅93.3kmを繋ぐ地下鉄にまで発展したのです。
日本有数の大都市「名古屋市」を擁する愛知県には、様々な特徴を持った鉄道が存在。
ここからは、愛知県を走る鉄道車両の特徴をご紹介していきます。
愛知県の鉄道に多く見られる特徴と言えば、「赤い車両」です。JR線、名古屋鉄道、貨物列車にも赤をメインカラーとする車両が存在します。
これには、名古屋鉄道で、1961年(昭和36年)から2009年(平成21年)まで運行されていた「名鉄7000系電車」が関係しているという説が有力です。
この「名鉄7000系電車」は通称「パノラマカー」と呼ばれ、多くの鉄道ファンに愛されました。
開発当時、「パノラマカー」のデザインを任された画家の杉本健吉(すぎもとけんきち)氏が、開発チームと相談をして「スカーレット」一色にすることを決め、以降、名古屋鉄道の車両を中心とした愛知県の鉄道に赤色が採用されるようになったのです。
特に、イタリアの車両デザインも参考にされている「パノラマカー」のコンセプトが、「風景を生かす」、「風景に馴染む」という部分にあったことから、田園風景や山間風景の緑色の相対色である「スカーレット」は鮮やかに風景に溶け込めて、尚且つ、目立つことから、事故防止や警戒心を高める効果もあるという理由で採用されたと言われています。
「名鉄」の愛称で親しまれている名古屋鉄道は、「名古屋本線」を中心に多種多様な方面に向かう支線が枝分かれしているのです。
その一方で、ターミナル「名鉄名古屋駅」のホームは、とてもシンプルな造りになっています。
3面2車線とは思えないほど、上りと下りで分かれているだけの構造。ホームには様々な方面へと向かう電車が行き交うのです。
鉄道ファンの間では「初見殺し」と揶揄されているとも言われますが、それを見てるのが面白いというファンが多く存在しているのも事実。
名古屋本線を中心に枝分かれする支線を見て、乗って楽しむのもまた一興と言えるのではないでしょうか。
愛知県の鉄道の歴史は全国的にも古く、戦後復興のシンボルのひとつとして長く利用され愛され続けています。
赤い車両が多いのも特徴であり、「名古屋鉄道」は支線が枝分かれするという個性的な特徴も、多くの鉄道ファンに親しまれているのです。